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惑星 ケートゥについて(解脱・禁欲)

 インド神話では、ヴィシュヌ神によって切り落とされた首、頭がラーフとされ、その胴体がケートゥとされています。

 天文学的には、天球上の太陽の軌道である黄道と、月の軌道である白道が交差するポイントのうち、昇交点をラーフとし、降交点をケートゥとする、というのが一般的です。

 どちらも実在する惑星ではなくて、あくまでも天文学的なポイントということですが、インド占星術では、それぞれ惑星のひとつと考えています。

 ラーフもケートゥも、どちらもにもアウトカーストや外国人などの意味があります。頭だけのラーフは、、いくら食べてもおなかがいっぱいにならないために、飽くなき欲望という意味があるりますが、頭がないケートゥには、解脱や禁欲など、スピリチュアルな意味合いがあります。

惑星 ケートゥ 計都 Ketu

惑星 ケートゥ 計都 Ketu

ケートゥ像。大英博物館蔵。 ウィキペディアより

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惑星 ラーフについて(飽くなき欲望)

 インドの神話によると、神々たちが不死をあたえるといわれるアムリタを飲んでいるときに、こっそりまぎれこんでそれを飲んだラーフは、ヴィシュヌ神によって首を切り落とされてしまいました。ところが不死のアムリタの力で、ラーフは死ぬことなく空にとどまり、太陽と月を飲み込むようになったそうです。

 ところが、ラーフには頭だけで胴体がないので、いくら飲み込んでも太陽も月もすぐに外へ出てしまい、それが日蝕と月蝕になった、といわれています。

 インドでは、昔からラーフはとても嫌われています。カーストの中にも入ることができない存在として、アウトカーストとよばれたり、いくら食べても足りることがないところから、飽くなき欲望、などの意味がつけられています。

惑星 ラーフ Rāhu 羅睺 Rafu

惑星 ラーフ Rāhu 羅睺 Rafu

ラーフ像。大英博物館蔵。 ウィキペディアより

 

●関連記事 「惑星 火星について(火星はなぜ赤い?) 2015/03/07
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