インド占星術のハウスで12室には、「解脱 げだつ」という意味があります。
1室がこの世に生まれた自分自身をあらわすハウスですから、そこから順番に人生で様々なことを経験しながら、最終的に12室で失い、放棄して、今生を終わる、という考え方からも、12室には解脱、という意味があるわけです。
仏教では、人の一生には、生・老・病・死という4つの苦しみがある、と考えられています。生まれる苦しみ、老いていく苦しみ、病いからくる苦しみ、そして、死ぬ苦しみです。この人生の4つの苦しみから抜け出して、涅槃(ねはん)と呼ばれる円満・安楽の境地に達することが、理想とする悟りを得た状態と考えます。
チベット仏教では、この解脱へ向かうための最大のチャンスが、死の直後である、と考えられてきました。チベットには、死者が再び人に生まれることなく、解脱へ向かうように、耳元で唱える「バルド・トドゥル Bardo Thodol (チベット死者の書)」という経典があります。
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