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ダシャーの構造

 インド占星術でもっとも重要視されるダシャーは、ヴィムショタリー・ダシャーです。各惑星にマハー・ダシャー(maha dasha) といわれる期間が割り当てられていて、すべての惑星が一巡するには120年かかります。

 ダシャーには、まずマハー・ダシャーといわれる大きな流れ、周期があります。具体的には、太陽期6年、月期10年、火星期7年、水星期17年、木星期16年、金星期20年、土星期19年、ラーフ期18年、ケートゥ期7年というように、各惑星に周期が割り当てられています。ダシャーが巡ってくる順番は、ケートゥ、金星、太陽、月、火星、ラーフ、木星、土星、水星で、一般的な曜日の順とは異なっています。

 ダシャーの構造は、もっとも大きな流れの周期であるマハー・ダシャーの期間の中に、さらに細かい周期としてアンタラ・ダシャー (antar dasha) という流れがあります。インド占星術では、主にこのマハー・ダシャーとアンタラ・ダシャーが示すタイミングが、人生においていろいろな経験をする運命サイクルと考えます。アンタラ・ダシャーの順番もマハー・ダシャーと同じで、ケートゥ、金星、太陽、月、火星、ラーフ、木星、土星、水星の順です。また、アンタラ・ダシャーは、マハー・ダシャーと同じ惑星からはじまります。例えば、金星マハー・ダシャーの最初のアンタラ・ダシャーは金星で、次のアンタラ・ダシャーは太陽です。

 マハー・ダシャーとアンタラ・ダシャーよりさらに細かいダシャーとして、3番目、4番目、5番目のダシャーもあります。細かいタイミングを知りたい場合は、3番目の周期であるプラティアンタラ・ダシャー (pratyantar dasha) まで見ることもありますが、通常は、マハー・ダシャーとアンタラ・ダシャーのタイミングを見ることで、運命サイクルを読みとっていきます。参考までに、4番目の周期はスークシュマ・ダシャー(sookshma dasha)、5番目の周期はプラーナ・ダシャー(prana dasha)といわれるものです。

 神田沙也加さんのヴィムショタリー・ダシャーのマハー・ダシャーとアンタラ・ダシャーになります。1986年10月1日、生まれたときのダシャーは、ケートゥ-ラーフ期です。現在は太陽-ケートゥ期、2016年3月25日に、マハー・ダシャーは太陽期から月期に変わります。

神田沙也加 ヴィムショタリー・ダシャー マハー・ダシャー&アンタラ・ダシャー

神田沙也加 ヴィムショタリー・ダシャー マハー・ダシャー&アンタラ・ダシャー

 

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いろいろなダシャー

 インド占星術において、人生の節目表ともいえるダシャーには、ヴィムショタリー・ダシャー以外にも数多くのダシャーがあるといわれています。その中で最も重要なのがヴィムショタリー・ダシャーで、それ以外にも、ヨーギニ・ダシャーや、チャラ・ダシャーなどがポピュラーなダシャーと言えます。

 ヴィムショタリー・ダシャーは120年ですべての惑星のサイクルが一巡するのに対して、ヨーギニ・ダシャーはその期間が36年と短いのが特徴です。最も短いヨーギニ・ダシャーの月期は1年で、最も長いラーフ期でも8年です。

 ヴィムショタリー・ダシャーとヨーギニ・ダシャーは、惑星を使ったダシャーですが、チャラ・ダシャーは星座を使ったダシャーになります。チャラ・ダシャーは各星座の期間が何年と決まっているわけではなく、また、順番も時計回りだったり、その逆の場合もあります。チャラ・ダシャーは、ジャイミニ占星術という体系をベースにしたダシャーなので、チャラダシャーを使いこなすには、ジャイミニの技法についての理解も必要になります。

 実際にホロスコープをリーディングする際は、基本的にはヴィムショタリー・ダシャーが中心で、ヨーギニ・ダシャーやチャラ・ダシャーは補助的に使うものと理解しておけばいいでしょう。 

ダシャー

ダシャー

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