インド占星術のハウスで３室には、「勇気」という意味があります。
勇気について、面白いインドの民話をご紹介します。
むかし太陽の光は目をあけていられないほど強かったので、人々は毎日文句をいっていました。それを耳にした太陽は、すっかりむくれて、地の底にある自分のうちへ帰ってしまいました。人々も動物たちも困りはててしまい、太陽の怒りをおさめるためにオンドリを太陽のところにおくることにしました。
オンドリはいいます。「地の底へ行くのはいいけど、その途中で猫におそわれるのが怖いなあ」。それでもみんなにたのまれたオンドリは、太陽のところへ出かけていきました。
オンドリは地底の国へ着くと、太陽に地上に出てくるようたのみましたが、太陽はいうことをきいてくれません。そこでオンドリはいいました。「じゃあ、帰ることにするよ。でも、ここからの帰り道、もし猫におそわれでもしたらと思うと、おいら怖くてならないんだ。せっかくこんな遠くまでやってきたんだから、それにめんじて、せめて帰りつくまでおいらを守っておくれよ」。すると太陽はいいました。「もし猫がおまえをおそおうとしたら、すぐにわしを呼ぶがいい。すぐ行ってやるよ」。オンドリは帰る途中で、わざと大声で鳴きました。すると、その声を聞いて太陽がすがたをみせました。
オンドリは、そのとき以来ずっと、おなじやりかたを守っています。だからいまも、オンドリの鳴く声が聞こえると、太陽は地上に出てくるのです。
３室は、ウパチャヤ・ハウスです。ウパチャヤ・ハウスに在住する、生来的な凶星である太陽は、よいはたらきをすることになります。３室に在住する太陽には、勇敢という意味もありますね。
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